林けいこの老いの住まい
在宅介護を視点においたアドバイスや情報をお届けしています。
第11回
介護する人の負担を軽くする工夫も
 いつも言うことですが、介護は先が見えないところに難しさがあります。
自宅で介護する場合、介護をする人の体への負担を軽くする工夫をしておかなければ、長期になった場合、介護者までダウンしまうことになりかねません。
介護の基本は、共倒れしない体制を作ることです。
「それは分かっているのだが、人手が足りなくて」とおっしゃるご家族の声もあるでしょう。
足りない人手を補うのが介護機器です。これを上手に活用すれば、かなり介護の負担を軽くできます。
例えば寝具。
寝具は、ベッドがいいですか、布団がいいですかと質問されることがあります。
慣れないベッドで、落ちて骨折したりしては大変です。が寝ている時間が長くなると、布団に湿気がこもって不潔になりやすいです。畳なら少しは湿気を吸収しますので、こまめに日光に当てて乾かせばなんとか対応できます。介護者にとってお布団干しはかなり重労働です。フローリング床の場合、湿気をほとんど吸収しないので、毎日でも陽に当てなければ気持ち悪くてたまりません。これはちょっとたいへんです。この場合はぜったいベッドをお勧めします。
行政によって、布団乾燥サービスを無料でしている所もあります。広報されていますから、積極的に利用したらいいです。
ベッドを選ぶ場合は、電動式で背もたれや足の部分を起こせるギャッチアップベッドが色々出ています。介護される方にとって、長時間体を起こしておくのにこれは便利です。介護の負担を軽くするのは、ベッドの高さを上下させることができる、ハイアンドロー機能付です。
自力でトイレに行ったりする時は、ベッドは低くして、足が床に無理なく届く高さにしておきます。ベッドが高いと、足腰が弱った方にはキケンです。しかし普通、足が届く高さでは、介護する人が、体を拭いたり、寝返りさせたりする場合、非常に腰に負担がかかります。腰痛の原因になりかねません。
ベッドを選ぶなら、ギャッチアップ機能とハイアンドロー機能の両方が付いたベッドが使いよいです。このタイプをレンタルしているところは少ないかもしれませんが、希望すれば取り寄せてくれるようです。ベッドのレンタルは介護認定があれば介護保険が使えます。
「ベッドだと、掛け布団がずり落ちて困るからイヤだ」という方もあるようです。和式の掛け布団をそのままお使いの場合、ずれることが多いようです。
ホテルのように、毛布をきちんと敷きこんだベッドメーキングをすればいいのですが、窮屈で嫌う方もあるようです。また暖房が十分でない部屋では寒い場合もあります。
和式の掛け布団を使って、ずれるのを防ぐには、両サイドと後ろにフリルがある掛け布団カバーを使うか、敷布団に敷き込むエプロンが付いた掛け布団カバーを用いる方法があります。わざわざ買ってまで、とおっしゃる方は、掛け布団の上からダブルサイズの毛布を掛けて、それを敷布団の下に敷き込むことで、ずり落ちるのを防ぐことが出来ます。この場合、中毛布をはずすなどして温度調節をしてください。
次回は入浴介護をラクにする工夫。

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