林けいこの老いの住まい
在宅介護を視点においたアドバイスや情報をお届けしています。
第25回
極度の栄養不良による記憶障害
極度の栄養不良による記憶障害 電話での様子が変だというので急遽、義弟の家に兄弟が集まりました。

義弟宅へ向かう車の中で、もしかしたら自宅へ引きとることができるかと夫から相談がありました。
私は伏見でパソコン教室やボランティアの養成などを行っており、毎日家を出ている暮らしです。
「引き取る必要があればそうするしかないでしょう。私一人に任せれば大丈夫と思わないでください。家族の協力なしではお世話はできない」ことを伝えて、引き取ることもありうるという合意を得て、義邸宅に着きました。

義弟は、目の焦点が定まらず、過去の話を今のことのように話す様子は確かに変です。
まだ54歳。独身で一人暮らしです。
会社が倒産してからは、失業保険をもらいながら家で求職活動といえば聞こえはいいのですが、結局何もすることなくぶらぶらしている状態でした。

食事は摂れているか、冷蔵庫をのぞくと、お中元に送った食品が手付かずのまま入っています。なにより冷蔵庫いっぱいにビールが詰め込まれています。
きちんと食事を摂っていないのではないかという懸念が頭をよぎりました。
今朝は何を食べた、昨晩はと聞いてもはっきりした答えが返ってきません。

認知症かもしれない、若年性の。
なにより診察を受けさせなければならないと話は決まり、とりあえず長男の我が家に引き取ることにしました。
身の回りの品だけをかばんに詰めて車で我が家に連れて帰りました。

翌日すぐに京大付属病院の「物忘れ外来」へ。
極度の栄養不良による記憶障害と診断されました。
またアルコール依存症の疑いがあるので別の日に診察を受けるようにと。

空腹になるとビールをのみ、きちんとした食事を摂っていなかったことで栄養不良をおこしていたということです。
栄養不良による記憶障害は、薬と毎日の規則正しい食事で3ヶ月もすると直ってきました。
次はアルコール依存症との闘いの始まりです。


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