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こんな介護が痴呆を進行させる?
正初期に生まれ職人の夫に嫁いでからは農作業のかたわら夫の弟子たちの面倒をみ、戦後の厳しい中を気丈に生き抜いてきた姑でしたが、六年前に夫に先立たれてからは、近くの気の合った友人たちと食事会、茶飲み会を楽しみに過ごす日々の様でした。元来、しっかりものの姑はできる限り自分でできることは自分でといっており実行していましたので、私も姑に無理のいかない範囲で協力していく気持ちでおりました。しかし、昨年あたりから寄る年波ということでしょうか物忘れや、少しづつ足もおぼつかなく自分のこともあまりできなくなり、それでも一人で部屋から十メートル程はあるトイレへ用を足しに行き、食事もキッチンへきて私ども夫婦と三人でとる生活をしていました。普段私ども夫婦は二階に居住し一階に姑の部屋があるという生活ですが、ただトイレや入浴などの際は、安全確認のため全身を耳にし、そっとのぞき、変な言い回しですが気づかっているのを気づかれぬ様にしながら注意をはらっていました。できるだけ自立の気持ちを持ってもらう方が姑のため私たちのためであると思ってのことでしたが、これも結構しんどい作業でした。

年の盆に、姑の一人娘である義姉が里帰りし、二、三日滞在しました。たまにしか会えない年老いた母親のこと、それはもう幼児の面倒をみているかと勘違いしてしまうほどの面倒の見方、ものの言い方とで、義姉の気持ちも分からないでもないけれど、帰ったあとどうなるのかなとちょっととまどってしまうくらいでした。
そしてその後帰っていった義姉からの電話は、「足もおぼつかないし、倒れて怪我でもしたら大変なので、二人のうちどちらかが親の横に寝てくれ。」というものでした。実の娘に心配させるようではと思い、夜は私が姑のベッドの横にふとんを敷き休むようにしてトイレも付き添うようにしました。それからというもの姑はベッドに寝ていることが多くなり、またトイレに行くときは寄りかかって歩くような状態になりました。そのうち痴呆の症状がひどくなり、布団をよごすような状態が続き、おむつも着用するようになりました。
それは横に寝るようになってたった一ヶ月半くらいの間のことでした。

れから故合って何人かの一人暮らしのお年寄りの家へ訪問する機会がありました。そこで感じたことは、
一人暮らしの方は自立し、そして誰一人痴呆の方がいらっしゃらないということ。
私自身思うことは、
頑固に「ひとり」を通すということではなく適度に頭と体を使い、何かの形で人の役に立て、温かい心でそれもごく自然体で生きること
ができればと、このところの体験から自ら高齢になった時に置き換えて思い願うところです。

大分県在住 60才主婦

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