カラーコミュニケーション
NO.3 高齢者の視覚について(縮瞳化)  バックナンバー

 
 

ケイズ・カラープランニングKURODA(くろだ)です。

色彩計画コンサルタントの立場から高齢者施設の考え方についてコメントしていきたいと思います。色彩 の持つ多くの効用をうまく活用していただき、安全で快適な空間づくりにお役立て下さい。
また、心理的に与える影響についてもご紹介していきます。

お楽しみに。 
 

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  前回に引き続き、高齢者の視覚機能についての話になります。 まず、加齢によってどのような現象がおきるのかを簡単に知っていただきました。

視覚機能の低下としては、1.水晶体の白濁と黄変化 2.縮瞳化 3.グレアの増大 があります。1.については前回にご紹介しました。今月は2.の現象についてお話します。

まず、縮瞳化とはどのような現象か?人間の目の仕組みをカメラに例えた場合<図A> カメラのレンズの役割は水晶体でした。人間は水晶体の厚みを変えてピント調整を行います。
では、明るさの調整、つまりカメラの絞りの役割はどこで行うのでしょうか?
人間の目では虹彩の開閉によって目に入る光の量を調節します。虹彩は遮光膜の役割で、その中心の小孔を瞳孔と呼んでいます。まぶしい時には瞳孔は縮小し、光をあまり通さないようにするのです。
ところが加齢とともにその開閉力が低下し、縮瞳化がおこるのです。その結果、たえず多少薄暗い感覚を受けるのです。<図B>
 


 

人の眼とカメラの構造(図A)

 

縮瞳化シミュレーションによる色の変化(図B)


縮瞳化前          縮瞳化後

 

 
  身近な方で経験なさったこともあるのでは?お年寄りに「もっと明るい方がよい。」と言われたり、年配の方のお宅では煌々と電気がついていたり。。。20代の若者にくらべると約3倍ちかくの明るさが必要になるというデータもあります。<図C>

1灯ふやす、あるいは夕方薄暗くなったら早めに点灯するなどの配慮が必要です。また、配線の関係上、照明設備を増設できない場合の解消法としては、壁・床・天井材の色で室内の反射率をあげることも可能です。

そのことは、次回、具体例をあげてお話しましょう。
 
 

     
 

年代別必要照度の倍率(図C)

60歳の人に必要な照度は20歳の約3倍である

 
     



次回は、縮瞳化とはどのような現象か?
具体例をあげてお話しましょう。

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●黒田尚美 プロフィール●
 

福岡市在住。
1990年、『K's Color Planning』を創設。
建物の内装外観、商品企画、店舗・企業の販売促進イベントなどの色彩 戦略に関するコンサルテーションを行う。
表現学校エコール・ド・メチエ福岡校(ケイズ・カラープランニング内)の企画、運営を行い、講師もつとめる。
色を効果的に活用した住みやすい環境づくりを推進するなど、色の持つ不思議な力を深く追求している。

 
 


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